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ま~たまた未年を飛ばして2年ぶりの年賀状となりました。
そろそろお友達もT家に慣れるやら・・・飽きれるやら・・・ですかね。 中学に入学しても、幼いまんまだったK太郎にも・・・変化がおとずれ始めた中2の夏。 声は変声期を向かえ、背もグングン伸び始め、私をぬかしました。 ・・・・美容室だって、おばあちゃんと同じ所はやめたし・・・・軽く反抗期に突入です・・・。 moeは5年生の時に親友ができて、メッチャクチャ楽しい小学校生活を満喫してる頃です。 ナンバー8 2003年<未> K太郎14歳(中2)、moe12歳(小6) 師走の声を聞く頃、愚息K太郎の試験が始まろうとしていた。日ごろからの怠惰な生活が彼の前頭葉を蝕みつつある事実は、父親である私にも、妻そして妹Mにさえも十分すぎるほど察せられていた。「金曜日に理科、週明けに社会」年頃の男子全てがそうであるように、憮然とした態度で試験日程だけを伝えると、我が家の裸の王様はそそくさと部屋へと退散していった。数秒後、食卓には残された家族の深いため息がこだました。「理科か・・・」最も不得意とする科目が試験初日にやってくる。その事実はややもすれば全敗を意味することは言うまでもない。「特訓しかないな」重苦しい空気は張本人を除く全ての家族を一致団結させることとなった。 翌日から一匹の野生の猿をまともな中学二年生へと進化させるプログラムが開始された。電磁力の向き・磁界の向き・電流の向き・・・彼の手をとり指を曲げてはひとつひとつを解説する。「いいかい、これがフレミング左手の法則だ」怪訝そうに指を直交させる息子を見つめながら私は心の中でこうつぶやいていた。「俺はいつからサーカスの団長になったのだろう」そんな感傷に浸る間もなく、延々と問題を解き進める。思い起こせば中二の頃、エンジニアを目指していた私にとってこの類の問題で90点を下回ることなどありえなかった。「こいつにだって出来ないはずはない。」そうかたくなに言い聞かせながら、眼前で起こり得るかもしれない“奇跡の進化”を夢見ていた。そんな父子の涙ぐましい努力を邪魔しまいと、妻と娘は夕食、夜食の準備を実家で行うことが日課となっていた。「バッチリだね!」試験当日の朝、その自信溢れる態度に、たとえ人間にまで至らなくともクロマニヨン人程には成長した息子の姿を家族はほっと胸をなでおろしながら見送った。「あとは社会ね」妻のつぶやきに私は心中誇らしげにこう答えていた。「高1の頃、考古学者をめざしていた私にとってこの類の問題など・・・」 その頃、中学校の職員室ではこれから行われる社会の問題が用意されていることなど、断じてこの哀れな家族が知る由などなかった。得意げに左手三本指を朝日にかざした化石人類は、数時間後試験日程自体を間違えていたことを知ることとなる。
by kana3160
| 2007-01-15 22:29
| 新春小説
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